09.04.11 「賤ケ嶽隧道」と「谷坂隧道」
明日は“定例”の日なのだが、午後からどうしても避けられない所用があり参加できない
今日は嫁の様子(ほとんど大丈夫なのだが)をうかがいながら
せっかくの好天気なので、お散歩に出かけることにした
どうせなら25日に予定している道程の下見を兼ねたかったので
滋賀県の“隧道”を見学することにした
①賤ケ嶽隧道 ②谷坂隧道
ルートは大垣まで名神を使用し
R258で北上、R21で西へ向かい、河間から右折しR417で北上してR303に乗る
10:00道の駅「ふじはし」で小休止
平野部では散り始めた桜も、ここら辺では九分咲きといったところである

新設されたトンネルの多いR303
トンネルの中と外では温度差が大きい
R8で西へ向かい、大音の交差点で旧R8に入る
旧道で見かけた桜も貼っておく

旧道を高度を上げながら、まったり走る
最初に目指す「賤ケ嶽隧道」はすぐに見つかった

国道8号の旧道にあたるこの道は現役であり
「賤ケ嶽隧道」ももちろん現役であるため保存状態も良好である

起工は大正13年、完成は昭和2年とのこと
「扁額」「付け柱」「笠石」「帯石」などがフルセットであり
12月に見学した同じ滋賀県の「横山隧道」と同様のデザインでもある

近代土木遺産では“C”ランクだが
ポータル部分が煉瓦であることが、オイラ的にポイントが高い
ここで隧道のポータル構造の名称をおさらいしよう

【扁額】
隧道のポータルにはほとんど存在する「表札」みたいなもの
隧道名を記しものが多いが、完成を祝う言葉だったりするのもある
【笠石】
ポータルの最上部を飾る横一列の石
【帯石】
笠石の下に並ぶ横一列の石
【付け柱】(ピラスター)
ポータルが手前に倒れてこないよう補強するための柱
でも、ほとんどは飾りの要素が大きい
【アーチ環】
坑道の形を作る
素材は「石」「煉瓦」「コンクリートブロック」など
【翼壁】(ウィング)
付け柱の外側に張り出した壁
周囲の地形に合わせるため造られる
【要石】(キーストーン)
アーチの最上部にはめられた石
文字通り、力学的にも“要の石”となる
【迫石】
アーチの円弧部分にはめる台形状の石
【迫受石】
迫石を受ける部分の石
どうだい?少しは「隧道マニア」に近づいた?
隧道見学にご一緒していただける方を激しく募集しております
さて、この「賤ケ嶽隧道」は旧国道8号線(今は県道514号)にあるのだが
1962年には国道としても現役にあったことが確認できるのが下記の航空写真

力強く賤ケ嶽を登っていく道が確認できる
そして2004年の航空写真では、
現国道8号線がほとんど高低差なくトンネルで賤ケ嶽を通っているのがわかる

グーグルの地図ではこうなっている

道路の直線化は需要から来るもので仕方ないのだが、何か寂しい
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
次の獲物はR365を南下してK265を東へ少々入って所にある「谷坂隧道」だ
何にもない県道を気持ちよく走っていると突然現れる

昭和10年の建造物であり、近代土木遺産では“A”ランクの指定を受けている
コンクリートブロック積みの重厚なデザインであり、煉瓦積みとは異なった趣がある

付け柱はその構造上の意味は無いが
存在がないとただの“壁”となる印象が強いため、デザイン的に成功していると思う
半円形であることも、宮殿っぽくポイントが高い

隧道を東へ抜けると、県道の両脇に桜並木が満開に近い状態だったので撮ってみた
ちょっと隧道が控えめだが「桜と隧道」である

この「賤ケ嶽隧道」と「谷坂隧道」の中間に「小谷城跡」があった
以前より気になっていたので、ちょっと寄ってみた

戦国史の中で「浅井」は早々に滅びるのだが
以後の歴史で「浅井の血」はターニングポイントで影響を及ぼしており
その意味でも、ここは歴史的価値が高いと思う
この小谷城跡は真剣に見学したかった
しかし車での乗り入れは禁止されており、
城跡や周辺はすべてハイキングコースになっている
今度じっくり歩いてみようと思う
ご一緒いただける方いらっしゃいませんか?
今は時間も体力も無い故
城跡の麓にある「歴史資料館」を200円を支払い見学するだけにとどめた

走行距離:197km
食費:750円(近江名物の“ちゃんぽんラーメン”)
・・・ノーコメント
今日は嫁の様子(ほとんど大丈夫なのだが)をうかがいながら
せっかくの好天気なので、お散歩に出かけることにした
どうせなら25日に予定している道程の下見を兼ねたかったので
滋賀県の“隧道”を見学することにした
①賤ケ嶽隧道 ②谷坂隧道
ルートは大垣まで名神を使用し
R258で北上、R21で西へ向かい、河間から右折しR417で北上してR303に乗る
10:00道の駅「ふじはし」で小休止
平野部では散り始めた桜も、ここら辺では九分咲きといったところである

新設されたトンネルの多いR303
トンネルの中と外では温度差が大きい
R8で西へ向かい、大音の交差点で旧R8に入る
旧道で見かけた桜も貼っておく

旧道を高度を上げながら、まったり走る
最初に目指す「賤ケ嶽隧道」はすぐに見つかった

国道8号の旧道にあたるこの道は現役であり
「賤ケ嶽隧道」ももちろん現役であるため保存状態も良好である

起工は大正13年、完成は昭和2年とのこと
「扁額」「付け柱」「笠石」「帯石」などがフルセットであり
12月に見学した同じ滋賀県の「横山隧道」と同様のデザインでもある

近代土木遺産では“C”ランクだが
ポータル部分が煉瓦であることが、オイラ的にポイントが高い
ここで隧道のポータル構造の名称をおさらいしよう

【扁額】
隧道のポータルにはほとんど存在する「表札」みたいなもの
隧道名を記しものが多いが、完成を祝う言葉だったりするのもある
【笠石】
ポータルの最上部を飾る横一列の石
【帯石】
笠石の下に並ぶ横一列の石
【付け柱】(ピラスター)
ポータルが手前に倒れてこないよう補強するための柱
でも、ほとんどは飾りの要素が大きい
【アーチ環】
坑道の形を作る
素材は「石」「煉瓦」「コンクリートブロック」など
【翼壁】(ウィング)
付け柱の外側に張り出した壁
周囲の地形に合わせるため造られる
【要石】(キーストーン)
アーチの最上部にはめられた石
文字通り、力学的にも“要の石”となる
【迫石】
アーチの円弧部分にはめる台形状の石
【迫受石】
迫石を受ける部分の石
どうだい?少しは「隧道マニア」に近づいた?
隧道見学にご一緒していただける方を激しく募集しております
さて、この「賤ケ嶽隧道」は旧国道8号線(今は県道514号)にあるのだが
1962年には国道としても現役にあったことが確認できるのが下記の航空写真

力強く賤ケ嶽を登っていく道が確認できる
そして2004年の航空写真では、
現国道8号線がほとんど高低差なくトンネルで賤ケ嶽を通っているのがわかる

グーグルの地図ではこうなっている

道路の直線化は需要から来るもので仕方ないのだが、何か寂しい
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
次の獲物はR365を南下してK265を東へ少々入って所にある「谷坂隧道」だ
何にもない県道を気持ちよく走っていると突然現れる

昭和10年の建造物であり、近代土木遺産では“A”ランクの指定を受けている
コンクリートブロック積みの重厚なデザインであり、煉瓦積みとは異なった趣がある

付け柱はその構造上の意味は無いが
存在がないとただの“壁”となる印象が強いため、デザイン的に成功していると思う
半円形であることも、宮殿っぽくポイントが高い

隧道を東へ抜けると、県道の両脇に桜並木が満開に近い状態だったので撮ってみた
ちょっと隧道が控えめだが「桜と隧道」である

この「賤ケ嶽隧道」と「谷坂隧道」の中間に「小谷城跡」があった
以前より気になっていたので、ちょっと寄ってみた

戦国史の中で「浅井」は早々に滅びるのだが
以後の歴史で「浅井の血」はターニングポイントで影響を及ぼしており
その意味でも、ここは歴史的価値が高いと思う
この小谷城跡は真剣に見学したかった
しかし車での乗り入れは禁止されており、
城跡や周辺はすべてハイキングコースになっている
今度じっくり歩いてみようと思う
ご一緒いただける方いらっしゃいませんか?
今は時間も体力も無い故
城跡の麓にある「歴史資料館」を200円を支払い見学するだけにとどめた

走行距離:197km
食費:750円(近江名物の“ちゃんぽんラーメン”)

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コメント
隧道
No title
お疲れです。
浅井の小谷城跡に行かれる時には、是非織田の安土城跡もセットでどうでしょう?
一度行ってみたかったんで。
浅井の小谷城跡に行かれる時には、是非織田の安土城跡もセットでどうでしょう?
一度行ってみたかったんで。
お疲れ様でした。
私も小谷城跡は興味あります。
ハイキングも好きな方なのでお供しますよ。
ハイキングも好きな方なのでお供しますよ。
隧道もいい、お城もいい
>haruさん
最初は「ツーリングの目的に」と各地巡りましたが
現代の色気のない造りと比較して、奥深い造形に魅せられるようになりました
隧道が必要とされた当時の背景も事前に学習しておくと
より楽しめます
haruさんもいかがっすか?
>あべちん・EDさん
おおぉ~ 付き合っていただけますか!
ただ、この小谷城は“山城”なので
観光で見る「名古屋城」などとは異なり、“要塞”です
城など建造物は残ってないです
浅井滅亡後に秀吉が小谷城を引き継いだのですが
信長に習い、城下の発展を優先目標としたため
長浜に居を移したくらいですからホント寂しいっすよ
姉川合戦以降の浅井方の動きも復習しておきます
最初は「ツーリングの目的に」と各地巡りましたが
現代の色気のない造りと比較して、奥深い造形に魅せられるようになりました
隧道が必要とされた当時の背景も事前に学習しておくと
より楽しめます
haruさんもいかがっすか?
>あべちん・EDさん
おおぉ~ 付き合っていただけますか!
ただ、この小谷城は“山城”なので
観光で見る「名古屋城」などとは異なり、“要塞”です
城など建造物は残ってないです
浅井滅亡後に秀吉が小谷城を引き継いだのですが
信長に習い、城下の発展を優先目標としたため
長浜に居を移したくらいですからホント寂しいっすよ
姉川合戦以降の浅井方の動きも復習しておきます
隧道 その2
横須賀にいるとき、いたるところに「隧道」と書いたトンネルがあり、きっと海軍の関係なんだって思ってましたよ。
最近は林道に付属するできたてのトンネルくぐることが多いです。
最近は林道に付属するできたてのトンネルくぐることが多いです。
No title
国道8号賤ヶ岳トンネル改修工事に伴い、米原方面に行かれる車両については迂回をお願いします→敦賀行きが現道、木之本行きは旧道へ迂回中です。
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りっぱな 隧道マニアですな。